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WORKS REVIEW
REPORT

人事放送局

2020.08.25

人事放送局 Part4
「通年採用で採った学生への入社後サポート|ソフトバンク×AGC」

出演者

HRエグゼクティブコンソーシアム 代表

楠田 祐

NECなど東証一部エレクトロニクス関連企業3社の社員を経験した後にベンチャー企業社長を10年経験。中央大学大学院戦略経営研究科(ビジネススクール)客員教授を7年経験した後、2017年4月よりHRエグゼクティブコンソーシアム代表に就任。2009年より年間数百社の人事部門を訪問し続け、人事部門の役割と人事のキャリアについて研究。シンガーソングライターとしてもプロ活動している。
◇主な著書
「破壊と創造の人事」(出版:ディスカヴァー・トゥエンティワン)2011年は、Amazonのランキング会社経営部門4位(2011年6月21日)を獲得した。最新の著書は「内定力2017~就活生が知っておきたい企業の『採用基準』」(出版:マイナビ)

ソフトバンク株式会社
人事本部 副本部長

源田 泰之 氏

1998年入社。営業を経験後、2008年より人材開発部長、2019年より現職。新卒及び中途採用全体の責任者。グループ社員向けの研修機関であるソフトバンクユニバーシティおよび後継者育成機関のソフトバンクアカデミア、新規事業提案制度(SBイノベンチャー)の責任者。ソフトバンクグループ株式会社・人事部アカデミア推進グループ、SBイノベンチャー・取締役を務める。孫正義氏が私財を投じ設立した、公益財団法人 孫正義育英財団の事務局長。採用では地方創生インターンなどユニークな制度を構築。幅広い分野で活躍する若手人材と、企業の枠を超え、国内外問わず交流を持つ。教育機関でのキャリア講義や人材育成の講演実績など多数。

AGC株式会社
人事部 人財開発グループ
採用チームリーダー

高橋 健 氏

早稲田大学教育学部卒。消費財メーカーを経て2006年AGC株式会社に入社。工場拠点における人事総務を経験後、コーポレート人事部にて全社的な人事労政企画に従事したのち、2019年から採用チームリーダーとして新卒・キャリア採用を統括。多様な人財が活躍できる採用の仕組みづくりを目指し、挑戦を続けている。

株式会社ワークス・ジャパン
常務取締役

大川 道孝

金融機関に新卒入社後、経営企画など主に経営戦略業務を行う。その後、ディジットブレーン(旧文化放送ブレーン)入社。新卒採用、中途採用広報事業部門の執行役員。2011年、ワークス・ジャパンに入社し、採用支援システムやイベント事業を統括。2013年に取締役就任。現在は、採用事業全般を統括。

通年採用で採った学生への入社後サポート

楠田 2020年入社の方のサポートについて少し聞きたいと思います。今年は入社式も新人社員研修もオンラインで行ったと思いますが、何かサポートされていますか。

源田 まず一つは研修のクラスごとにクラス担任みたいな担当をつけて、彼らが研修期間中や配属後も含めたケアを行っています。クラス担任は人事や総務の若手の社員が担っています。役割は研修で学んだことの進捗を確認するようなこともありますが、今回はコロナウイルスの状況下ですので、心理的な不安の解消等メンタル面のサポートや、同期同士のつながり作りを促すような対応もありますね。そういったサポートは対面で会えない分、かなり手厚くやってきました。

楠田 オンライン飲み会を開くとかもありましたか?

源田 例えば、新人社員が何を不安に思っているのかをヒアリングをし、同性同士のランチ会をやりたいという要望があればセッティングをすることもありました。また、配属先が九州や北海道の新入社員の方々もいるので、そういった方に向けて同期会を開いたりもしています。こういうことをやってほしいといった細かな要望もあったので、クラス単位でケアをしていきました。

楠田 メンタル面も含めて入社後もしっかりとサポートされているのですね。そうなると先輩社員も大変ですね。新入社員のサポートをしながら21卒採用もしているのですよね。

源田 おっしゃる通りです。コロナウイルスピークの時期が、年度が変わるタイミングで、組織変更や評価、採用活動等、人事にとって一番忙しい時期と重なっていたので、プラスアルファでそういった細かなケアをすることは非常に大変だったと思います。その分、若手の人事のことは人材開発部がしっかりサポートしています。

楠田 きちんと階層ができているのですね。AGCさんはいかがですか。

高橋 入社からずっとオンラインが続いています。通常では一か月程度、工場実習など現場を見る集合研修を行っていたのですが、今回は基本的に部門でのオンライン研修を継続しているような状態となっています。今年の新入社員のサポートで言うと、有志で新人社員をサポートするというような団体がありました。GWに入る直前に新人と有志の若手社員が30~40名集まって、合計100名弱くらいでオンライン飲み会をやったという話を聞いています。単に部署だけではなく、若手社員が横のつながりを意識しながらサポートをしてくれているというのは採用担当としても嬉しいし、頼もしいと感じましたね。

楠田 まさにオンボーディングしているということですね。それは新入社員にとっても嬉しいですよね。いろんな先輩がいるな、まだ実際に会ったことないけども何か喋っていいんだという雰囲気が作れますよね。

高橋 去年の内定式以降、新卒のメンバーと顔を合わせられていないので、そのような入社している実感がどうしてもわきにくい状況で、多くの若手の先輩が気をかけてくれているというのは非常にありがたいなと思いますよね。

楠田 社員証は渡していますか?

高橋 社員証は渡しました。

源田 うちも社員証は配っています。業務用のPCなど端末も全部配っています。

高橋 基本的には端末については自宅に送っていてネットワークにつながるような環境は用意しています。

楠田 AGCさんはBtoBの事業なのでお客様との商談をオンラインでやっていると思いますが、新入社員も配属されたらオンラインの商談に同席するのですか?

高橋 そこまではイメージできていないですが難しいのではと思いますね。

楠田 ソフトバンクもBtoBのお客さんがたくさんいらっしゃると思いますがどうですか?

源田 まだOJTの始まりのような段階ですが。部門から対面でも会ったことがない中でお客様のところお連れするのは難しいという声を聞いたりもします。

楠田 今後はオンラインでの商談になっていくのが必然的な流れだと思います。大体1時間ミーティングすると30分移動時間かかっていましたが、移動がなくなるので生産性が向上するという面がありますよね。そうなってくると入社した後の新人社員も、研修の意味で同席させるのも当たり前になってくると素朴に思いました。

大川 入社前の学生さんに対する評価とジョブ型採用の適正や個人の評価軸はどのように変わるのかという2点を、見極め方の部分と、入社後の評価の部分についてお伺いできればと思います。まずは入社前の適正検査とか評価の仕方について何か変化があるのか、もしくは予定があるのかお伺いしたいなと思います。

高橋 AGCではデータを駆使しています。今活躍している人材をしっかり分析し、それに見合った人材を採れるよう、データを使って見極めています。入社後の評価については基本的に、配属された部門で目標に対してどの程度パフォーマンスが出ているのかといった観点で評価していますが、入社の時期に合った評価のタイミングがあると思うのでなかなか難しい部分もあります。入社後期間によってなかなかパフォーマンスを図りにくいといった声も聞くので、適性でどのように評価していくのかが課題感としてあります。

源田 新卒一括採用から通年採用に移行して評価の手段やアセスメントが変わったかと言うと変わらないです。年間を通して同じ評価、同じ内容で選考しています。あえて違う部分を伝えるとすれば、10月入社者はほぼ海外大生で、海外に留学した方もしくは外国籍の方なので、日本語が喋れない方もいらっしゃいます。そのため、10月の入社式後の研修は英語で行い、懇親会みたいな場面でもそういったところをケアしているという点は多少違うところかなと思います。

源田 これから通年採用を取り入れていくとのことですが、通年採用を決めたきっかけや、準備をなさるうえで苦労していることがあれば教えていただきたいです。

高橋 まさに一部通年採用に取り組んでいます。基本的には一括採用がメインにはなりますが、外国人採用をはじめとして一部通年採用にシフト変更しています。一括応募では多様性という面においては限界があるのではないかと感じており、より多様な人材を採用していくためには通年採用を行っていくべきだろうと。こういった流れの中で乗り遅れてはいけないということも当然ありますし、そういった課題感はあります。

源田 事業環境の変化やグローバル化が進む、新しいテクノロジーに取り組むなど、具体的なきっかけがあったのですか?今後グローバル化はもっと大きなものになり、日本国内だけで活躍できる人材では限界があると思っています。

高橋 まさしく事業環境は大きく関係していると考えています。グローバル化に対しては日本国内の争いだけでは限界があると考えているので、海外で様々な経験をして多様性を持った学生をしっかり採用するなど、多様な事業環境の中で活躍していける人材をもっと確保していくことは求められると思います。
今回のテーマであるサポートについて、先程有志の団体というような話もしましたが、以前よりは横のつながりが希薄にはなってきているのかもしれません。ソフトバンクさんは採用活動の中でも個に寄り添うと仰っていましたが、寄り添うというところに対して、どのような取り組みをされているのかお聞きしたいと思います。

源田 新卒採用の中で、コミュニティをどう作るかということを工夫しています。例えば、入社式での答辞の企画を全て新入社員のチームに考えてもらい、連帯感を生んでいます。また、2年目の先輩が新入社員に対して、飲み会や歓迎会を開き、一年前の自分たちや1年間についての話などを、親身になってすることで、不安払拭をする会が言う会伝統的に行われており、今年もオンラインで開催されました。こちら側から、指示をして始めたわけではないですがコミュニティになって続いたりしています。また、新入社員に限らず、横のつながりをどう作るために、会社として提供しているものとして、部活のような活動も会社から推進しています。社員が事業提案をして良ければ会社として進めていく、イノベンチャーラボという4000人を超えるコミュニティがあったりと、部署や役割を越えて、社員同士がつながる仕組みを工夫して作っています。

楠田 源田さん、いよいよ今年の秋に4Gから5Gに変わりますね。5Gになると、遅延がないので結構ストレスのない映像でのコミュニケーションが、世界中でできると思います。今回、会うことができない状況になって、オンラインでどのように進めていこうかを各社考えたのではないかなと思います。平時だったら、できない理由を言うような否定的な人も多くいたのだろうけど、会えないとなったらすべての会社がデジタルトランスフォーメーションした。しかもこれが4Gだったというのが面白いですね。源田さん、来年以降5Gになったらすごいですね、もう元に戻れないですね。

源田 通信の5Gによってコミュニケーションの在り方とか、そのものが変わってくると思いますし、新しいテクノロジーが、どんどん出てくると思います。よりリアルに近いようなコミュニケーションができると思いますし、逆にリアルでもできなかったことも、実現できるような世界になってくるのかなという感じはします。

楠田 大川さん、もうジェネレーションZは、今回家にいながら、学校も休みの中で、オンラインでいろんなことをしていると思います。そういう人たちが今後就活してくるわけなので、逆に企業側の人事がおろおろしている場合じゃないですね。直接行くのは最終面接だけでいいですよね、と学生の方が当たり前の世界を知っていて、私たちの方が後になってしまう可能性があるなと思いましたがいかがですか。

大川 やはり通年採用は難易度が高いと思いますね。決まったタイミングで同時に募集をしていた時と比べ、応募者からの見え方に差ができてしまうところは、難易度高いと思います。ソフトバンクさんみたいに、次は5Gが、というようなカードがあればいいですが、ない会社は結構辛いのではと思いました。事業活動が活発な会社ほど、広報はしやすく、広報力が上がっていくと思います。手間はかかりますが、事業活動をいかにうまく伝えていくかが大切だと思います。通年採用というのは、広報と選考と評価という3つの軸でやっていかないといけない。場合によってはそれが専任組織化しないと、通年採用はできないという状態になると思います。大企業はそれができるのですが、中小企業はどうしていくのかなとは思いますね。今回AGCさんとソフトバンクさんがとても大大手の会社様なので、少し大きいくらいの会社でも今回お伺いしたことを実施するのは大変だなという印象は正直ありますね。

楠田 組織は完全に戦略に従うっていうことを、今回改めて感じましたね。最後に通年採用について皆さん自身の思いを一言ずついただいて終わりたいと思います。

源田 ソフトバンクは5年以上前から通年採用を始めていますが、やってみた感想としては、やっぱりよかったなという一言ですね。学生にとっても、不利益をなくすという意味で喜ばれますし、これまで接することができなかったような学生とも接点を持つことができ、結果的に入社につながるというケースも非常に増えています。工数もかかり大変かもしれませんが、通年採用を意識した行動を始めてみるとか、施策を一つでも打ってみて、第一歩を踏み出すということがすごく重要ではないかなと思いました。

高橋 通年採用は広報、選考、評価という点での難易度が一括採用に比べかなり上がっていくと考えています。通年採用は企業にとっても、学生にとっても大変なので決して楽な道のりではないと思います。学生の皆さんにはしっかり学んでいただき、しっかり武器を身に着けていただきたいです。そのうえでAGCに入っていただいて、AGCを一緒に作っていただきたいと考えていますので、この通年採用をチャンスに変えていきたいと思っております。

楠田 すばらしいですね。人事が試される時代になったなと思います。さらに楽しんでいってもらいたいなと思います。

大川 ワークス・ジャパンは通年採用を促進する立場をとっているというわけではないのですが、各企業がグローバル事業の展開などをきっかけに通年採用を取り入れていますので、いかに採用のスタンダードを作るかがテーマだと思っています。ワークス・ジャパンとしてもスタンダードを作っていきたいと思っていますので、ぜひご苦労を共有できればと思います。

楠田 ソフトバンクの源田さん、AGCの高橋さん、ワークス・ジャパンの大川さん、どうもありがとうございました。