WORKS REVIEW
REPORT

採用担当者向け

2020.11.12

オンラインセミナー「22卒冬・23卒夏インターンシップに向けて、準備すべきことは?~指定校学生と人事への調査・リアルトークからヒントを得る~|西日本電信電話×農林中央金庫」を開催しました。

出演者

西日本電信電話株式会社株式会社
人事部 人事第一部門
(※所属は登壇当時)

谷村 祥太 氏

農林中央金庫
コーポレート本部 人事部 人材採用班 兼 人事班 調査役 
(※所属は登壇当時)

上條 俊樹 氏

株式会社ワークス・ジャパン
プロモーション部 PR3課 課長

住田 匡

調査結果より~夏インターンシップの学生と企業とのギャップ~

【調査資料】
期間:9月21日~10月2日の12日間
対象:2022年卒業予定でMARCH、関関同立クラス以上の学生/22卒採用実施予定の企業様
回答方法:キャンパスキャリア会員を対象にアンケート調査

【インタビュー】
対象:上記の対象大学から4名
内容:インターンシップの探し方、満足度、今後の就活に関して
住田
今回のインタビューと調査から見えてきたポイントは3点ございました。

①学生さんのインターンシップの参加目的は企業研究よりも業界研究を重視していた。
②夏インターンシップの改善点は双方のコミュニケーションと社員の交流。
③インターンシップ後のフォローは早期選考と社員交流
住田
1点目について、企業調査によりますとインターンシップの目的は母集団の確保と企業理解の促進でした。一方、学生さんの調査では、個社というよりも、まずは業界理解から進めたいという気持ちが読み取れます。ここに企業と学生の就活に関してのスピード感の違いを読み取ることができます。夏では業界そのものの社会的立ち位置、市場規模、将来性などを説明してから個社への説明に移行したほうが、学生さんにとっては分かりやすいかもしれません。学生さんの就活に対する習熟度に合わせたコンテンツの制作が重要になりそうです。

住田
2点目について、「オンラインインターンシップを通じて改善が必要なことはなんですか」という質問に対して、76%の企業様に、「学生と双方のコミュニケーション」と回答をいただいております。学生側の回答としては、「現場社員との直接交流」が良かったとあります。

こちらに関して、学生にインタビューした映像がございますので、ご覧ください。
【学生インタビュー】Q.企業への志望動機が最もあがったインターンシップのコンテンツについて、教えてください。
Dさん:
社員さんと交流する機会の多いインターンが良かったです。個人ワークが中心で社員さんとの交流が多いインターンと学生同士のグループワークのみで社員さんとあまり話せなかったインターンに参加した結果そう感じました。

Cさん:
社員さんと学生でチームを組み、企業が実際に抱える課題を解決するという内容が楽しかったです。社員との距離が近かった分、実際に企業に入社したような経験ができ非常に良かったと思っています。

Aさん:
わたしも非常に満足度が高かったのは、お二人がおっしゃっていた通り、社員さんと交流する機会が多かったものですね。例えばワーク中に議論が逸れはじめたところでさっと軌道修正してくださるとか、「現場の社員だったらこういう考え方するよ。」とアドバイスくださると、その企業で働くイメージがつきやすくなりました。

Bさん:
やはりサポートの部分が手厚いかどうかの部分と、サポートしてくれる社員さんのレベルが高いかどうかの部分をかなりよく見ていますね。
住田
はい。一方的な採用担当者さんの発信にとどまらず、現場社員との交流を通じて、不安払しょく、働くイメージを醸成することで、学生の理解度、志望度が高まるという結果でした。

住田
これを受けて、ポイントの3つ目です。調査の結果から、企業側はインターンシップ後のフォローとして「早期選考への案内」というのが多くなっております。学生調査では、同じように「早期選考への案内」を重視していることが分かります。しかし、単純に早期選考への案内をすればよいということでもなさそうです。

ここでも学生のリアルな声を聞くインタビュー映像をご覧ください。
【学生インタビュー】Q.夏インターンに参加した企業から、今後どのようなご案内があると嬉しいですか。
Dさん:
早期選考があったら嬉しいなというのが一番あります。イベントも大事なんですけど、自分はインターンで企業のことが知れたと思うので、早期ルートとか案内していただけたら嬉しいなというのがあります。

Cさん:
人事さんとの1対1での面接や自分が目指している職種の社員さんとの1対1で面接できる機会があれば、より企業への理解も深まると思います。

Bさん:
期待しているのは、やはり早期選考のルートと社員さんとの面談。入社後のキャリアパスみたいなものを知りたいです。

Aさん:
僕もCさん、Bさんがおっしゃっていたように、社員さんとの面談みたいなものがあると嬉しいなというふうに思います。インターンを通したうえで、今後うちの会社だと今後こういうキャリアになるけどどう?みたいなことを深くお話できる機会があると嬉しいなと思います。
【学生インタビュー】Q.今後企業に対して、こうしてほしいなどの要望があれば教えてください。
Aさん:
先輩から聞いた話ですが、オワハラはやめてもらいたいです。こちらとしても将来がかかっているので、業界・企業を幅広く見たい気持ちが強いです。ちょっと自由にさせてほしいなという気持ちがあります。

Bさん:
調べても出てこない深い部分を教えてほしいです。例えば、年収がどのように上がっていくのか、海外の勤務比率はどのくらいなのか、その企業から転職した人がどういう企業に転職しているのか、女性がどんな働き方をしているのか、グローバルな環境があるのか、ですね。

Cさん:
せっかくこうしてオンライン化が普及してきたこともあるので、もっと気軽に企業の方と繋がれるようなイベントを用意してくださればうれしいです。

Dさん:
説明会などには人事の方だけでなくて現場の社員さんも来ていただけると嬉しいです。今まで参加したイベントだと社員さんの声が聞けるものがあまりなかったので。
住田
単純な早期選考だけではなくて、社員交流も併せて開催されるとありがたく、オンライン化を進め、もっと気軽に企業様と繋がっていける機会が増えてほしいということが望まれていました。
住田
ここまでのまとめになりますが、例年の早期接触学生のフォローは、選考への特別誘致が得策だと考えられてきました。しかしこれは、インターンや社員さんからの話を通じて、ある程度会社の雰囲気や社風を知ったうえだったため有効だったのではないでしょうか。早期選考への誘致というのはもちろん大切なのですが、志望意欲を醸成させるためには、まずは現場社員さんとの交流がある程度設けられていることが重要になりそうです。

ここで見えてきたポイントを踏まえて、ご意見をおうかがいできればと思っております。

大変お待たせ致しました。NTT西日本、谷村様、農林中央金庫、上條様、どうぞよろしくお願い致します。
谷村
よろしくお願いします。
上條
よろしくお願いします。

NTT西日本・農林中央金庫のインターンシップ

住田
早速なのですが、夏インターンシップの目的は「企業研究よりも業界研究を重視した」。やっぱり企業と学生のスピード感についてギャップがありそうなのですが、お二方の夏インターンシップはいかがでしたか?
谷村
はい。夏は1dayインターンシップをかなりの数開催しました。そこから優秀な学生さんを1.5か月~2か月ぐらいの長期のインターンに招待しています。
1dayインターンシップでは、まずは通信業界のことをお話したうえで、どのようにNTT西日本らしさや、事業場の強みその後の1.5カ月ぐらいの長期のインターンは、未来のことを少しイメージできるような内容にしました。それも、NTT西日本の事業を知ってもらうというよりは、「皆さんが住む社会は、10年後どうなるのか」を学生さん同士で考えていただく。
その主語がただNTT西日本なだけみたいな、そんなイメージです。


一つ、視聴者さんからの質問に答えてもいいでしょうか?
住田
ありがとうございます。
谷村
「オンラインでのインターンシップの運営方法を具体的に知りたい」ということです。

うちの場合はBoxとzoomを使用しています。「今Boxに資料を格納したので見に行ってくださいね」とzoom上で案内をしながら、学生にその時々で資料を配布します。
うちも情報セキュリティはとても厳しいですが、基本的には採用で使う資料は公知情報が多いと思うので、なんとか情報セキュリティ部門にお許しをもらっている、という感じです。
住田
未来を感じさせるっていうのは非常にNTT西日本さんっぽくて、御社のインターンにおけるキーワードかなと思いました。ありがとうございます。
一方で、上條様のほうではいかがですか。
上條
夏は8月から9月にかけて複数日のインターンを計4回実施致しました。我々農林中金のビジネスが包括的に理解できるように、レクチャーとグループワークを組み合わせたような内容にしております。今年から、「オリエンテーション」として3daysとは別の日に一時間程度、働くってどういうことかを簡単に考えてもらうような時間を設けました。学生さんの就職活動の時期が早くなっているので、入口のところで、少しでも気づきを与えるような時間にできればという意図です。
学生の皆さんは、「インターンシップに参加しないと、そこから先の就職活動はない」みたいな意識が強いですね。実際の応募者数は増えた一方で、しっかり農林中金のことを調べてくる、というよりは、どんなことをやっているか知りたいのでエントリーしましたという学生は多いです。そういった学生向けには、業界研究の部分から少し丁寧に説明したほうがいいのかなという印象を受けました。
谷村
確かにインターンだからすごく優秀な子が来るというイメージはなくなりましたよね。単純に広報のタイミングが早くなったのでエントリーの数も増えました、みたいな。うちの場合は育成色が強くて、なんで1.5カ月~2カ月みたいに開催期間を長くしているかというと、裏で事務局がずっと動いていて、週2、3回メールを送ったりしています。大変なんですけどね。学生さんが知らない社会構造やビジネスフレームワークを知ってもらおうという観点で実施しています。

インターンシップへの社員の関わり

住田
学生へのフォローについては、社員さんとの交流の場も多く設定されているんですか?
上條
そうですね。学生と社員との交流って意味では、インターンシップ内でなるべく多くの現場の社員をアサインするようにしています。3日でだいたい15人から20人ぐらいの現場社員に登場してもらって、レクチャーのところから現場社員に話してもらっています。結構社員も話したがりなので、自己紹介だけで時間の半分くらいをとったりして(笑)。人事部の人間だけでは、伝えられないような魅力を話してもらえるのはすごくありがたいですね。
谷村
壇上に立って喋るのも現場社員に任せているんですか?
上條
おっしゃるとおりです。
谷村
上條さんは後ろで腕組みながら社員をチェックする感じですよね?
上條
僕はほとんど何もしていません。チャットで茶々を入れるくらいです(笑)。
谷村
「レクチャーからやってね」って言っても、「分かったやるよ」みたいなそういう雰囲気が農林中央金庫さんにはあるんですか。
上條
そうですね。うちは企業文化的に「採用大切だしね」という感じで受け入れてもらっています。谷村さんのところはどうなんですか。
谷村
リクルーターは何百人といます。なので、非常に協力的なんですけど、学生の前で喋るって結構ハードル高いなって思っていました。でも今の話聞いて勇気づけられました。でも、メッセージの発信をどう統一するかは難しいなって思います。
上條
そうですね。正直こちらもできているかというと微妙ですが、農林水産業に貢献するという軸が通っている分、現場任せでもある程度の統一感は図られているのかなと思います。
住田
ありがとうございます。やっぱり学生さんが感じる社員さんとの交流の満足度というのは、例年と比べると高くなっているとお感じですか。
上條
満足度という意味だと、オフラインとオンラインの差があるので、絶対的な部分では下がっているんだろうなと感じます。ただ、率直な感想としては、オンラインでも意外といけるなと。こっちも素を出していくことを大事にしています。例えばインターン中も、お菓子を食べながら雑談するような時間を敢えてつくりました。そこではお互いにリラックスした時間を過ごしていますし、結構会社の雰囲気だとか、人柄は伝わっているんじゃないでしょうか。
住田
社風については話して初めて伝わるものですよね。ゆくゆく、会社の風土、DNAみたいなところに繋がっていくんですね。谷村さんのところは、どうですか。
谷村
そうですね。満足度は全体的には下がっているんだろうなって思ってます。ただ、ちょっと考え方を変えて、オンラインでいかにできるかみたいなスタンスを持っています。どうやったらオンラインで学生さんの満足度をあげるか、ですが、例えばチャットの質問は全部答えるみたいなところですかね。

オンラインでの優秀層の見極めについて

住田
「1dayインターンシップ後にどのような方法で優秀学生をピックアップしたのでしょうか」というご質問を、いただいていますがいかがですか。
谷村
インターンシップ後ではないのですが、グループワーク中に人事側の画面をオフにして、社員に「この子が優秀だった、この子はちょっと難しいかな」と言ってもらっています。社員一人当たり、2グループ、8人をみてもらっています。オフラインよりもオンラインのほうが実際にその場でずっと見ているので見極めがしやすいですね。
上條
同感です。あと、オンラインって難しい環境なので、学生さんがどうやって議論を組立てて、進めていくのかみたいなところは評価しやすいと感じています。
住田
ありがとうございます。またご質問いただいています。「スマホでもパソコンでも運営しやすくするような工夫点を教えてください」とのことですが。
上條
グループワークについてはBoxを使用していますが、スマホだと限界があるので、パソコンからの参加でお願いします。と予めお願いしている実状です。
住田
なるほど。谷村さんのほうはスマホ参加の学生さんっていらっしゃいましたか。
谷村
基本的にはパソコンを推奨しています。たまにスマホで入ってくる子がいるんですけど、その日の参加はさせていません。後日パソコンで入れそうかを聞いて、別日のインターンを案内しています。

リクルーターについて

住田
「リクルーターの年次はどれくらいでしょうか。また、どのような頻度でリクルーター教育を実施をされていますか」というご質問をいただいています。
上條
年次という意味だと2年目から上は管理職手前ぐらいまでがいますね。
住田
幅広いですね。
上條
うちの場合は、選考直前のタイミングで入ってもらっています。だいたいの社員が毎年リクルーターをやっていますので、基本的には選考期間の直前にリクルーター向けの説明会を開催しています。
住田
谷村様のほうはいかがですか。
谷村
うちは各エリアごとにで採用をやっているので、勉強会も人事部が全国行脚しています。
対象年次は入社3年目から7年目ぐらいまでは、全員アサインしています。
今までは、協力できる人に依頼していましたが、年次の幅が広く、中には途中で抜ける人もいました。これからは、この年次は全員アサインして、業務的に難しい人以外は全員協力してねという文化をつくりたいなと思っています。学生さんによっては、管理職に会わせてほしいという人もいれば、もっと若手の人に会わせてほしいという人もいるので、一人ひとりマネジメントをしています。
住田
ありがとうございます。すごく貴重なお話でした。我々も色んなお客さまとお話させていただく中で、リクルーターさんの協力体制に課題をお感じの企業様も多いと感じています。例えば、先ほど谷村様が文化をつくっていかないといけないっておっしゃっていたんですけれども、採用チームとしての課題感、それを払拭するための働きかけみたいなものをお伺いできますか。
上條
そうですね。社員がかなり協力的な人間が多いので大きな苦労はないですね。ただ、オンラインになると一回の密度が薄いので、その分回数を重ねる必要は感じてます。そうなると学生と社員をマッチングするのにもかなり手間がかかるので、その辺はシステム化する必要があるなと考えています。
住田
ありがとうございます。
谷村
一つ、質問答えてもいいですか。
住田
もちろんです。ありがとうございます。
谷村
「リクルーターに向いていない社員に、どう対応しますか」と。うちは社員教育も含めてのリクルーターの研修だったりするので、そういう社員でもがっつり学生に合わせています。
住田
すいません、ありがとうございます。まだまだトークセッションを続けていきたいところではありますが、お時間になりましたので、お二方からメッセージを頂戴できればと思います。谷村様、お願いします。
谷村
はい。二つありまして、一つは「広報を自社だけでやる時代じゃないな」と思っています。ぜひ皆さんとともに採用を盛り上げていけたらと思うので、協力してやっていこうという文化をつくっていこうと思います。「うちもそういうの興味あります」という企業様はぜひご連絡いただけたらなと思ってます。
もう一つは、シェア争いみたいになっている今のマーケットをどう成長させるか、を考えています。一つ目のメッセージと繋がるんですが、採用として、NTT西日本の取り組みで、何か皆さんにお力添えできることはやっていきたいと思っています。以上です。
住田
ありがとうございます。非常に力強いメッセージを頂戴致しまして、非常に感極まっております。では、上條様、お願い致します。
上條
こんな立派なメッセージのあとで勘弁してほしいんですけれども(笑)。ただ、谷村さんのおっしゃるとおりで、採用マーケットに関しては、企業間の横の繋がりが薄いのかなというのが率直な感想です。やっぱり学生、会社、それから世の中全体が最終的にwin-win-winとなる採用が理想だと思います。今は誰もかれもがインターンシップにエントリーして、企業も学生もお互いに消耗してしまっている、というのが率直に思うところです。何か皆さんと協力出来ることがあれば、私としても嬉しい限りです。あと皆さん、本当に毎日お忙しいと思いますが、頑張って乗り切っていきましょう。本日は本当にありがとうございました。
住田
ありがとうございました。採用の在り方も変わってくる中で、人事様同士の関わり方も変わるべきだ、とお二方の話を聞いていて思いました。ぜひワークス・ジャパンもその一助になれればと思います。本日は本当にありがとうございました。